【2025年3月】広島エリアの不動産成約データから見える動き
〜マンション強し、成約は中価格帯に集中。エリア別では呉・東広島・西区が好調〜
2025年3月度の「成約・仕入集計表」がまとまりました。今回は、そのデータから見えてくる不動産市況の動きについて読み解いてみたいと思います。
■成約は「1000万〜3000万円未満」に集中
成約件数を価格帯別に見てみると、以下のような分布になっています。
価格帯 | 成約件数 |
---|---|
1000万〜1500万円未満 | 60件 |
1500万〜2000万円未満 | 77件 |
2000万〜2500万円未満 | 65件 |
2500万〜3000万円未満 | 74件 |
全体の約半数がこの「1000万〜3000万円未満」に集中しており、住宅ローンを組んで購入する層にとって“手の届く現実的な価格帯”が依然として市場の中心であることがわかります。
特に、建築費の高騰や住宅ローン金利の影響が取り沙汰される中でも、このレンジに収まる物件が「売れる」ラインとなっているようです。
■成約件数トップは「マンション」
種別別の成約件数は以下の通りです。
種別 | 成約件数 |
---|---|
マンション | 149件 |
中古戸建 | 145件 |
新築戸建 | 117件 |
土地 | 125件 |
中古と土地の取引も健闘している中、マンションの成約数が最も多いという結果に。これは新築マンションの供給数が限定されている一方で、中古マンション市場に優良物件が一定数流通していること、利便性の高い立地での需要が根強いことなどが影響していると見られます。
■エリア別では「呉市」「東広島市」「西区」が三強
地区別で見ると、以下のエリアが成約件数で上位に位置しています。
地区 | 成約件数 |
---|---|
呉市 | 48件 |
東広島市 | 42件 |
西区 | 47件 |
安芸郡 | 38件 |
東区 | 34件 |
広島市中心部に比べて比較的割安感があり、なおかつ利便性や自然環境、教育環境などにメリットがあるエリアが堅調です。特に呉市や東広島市では、若年層ファミリー層による新生活需要も見受けられました。
■まとめ:買い手は「価格」と「バランス」で動いている
2025年3月のデータを俯瞰してみると、
-
1,000万〜3,000万円の現実的な価格帯で
-
利便性と生活環境のバランスが取れたエリアで
-
マンションや土地・中古住宅を中心に動いている
という構図が浮かび上がります。
価格の高騰や供給の偏り、税制や金利の不確定要素など、不動産市場には引き続き不安定さもありますが、着実に「動いている」ことは事実。今後の不動産売却や購入をご検討の方にとって、適切なタイミングや条件の見極めがより重要になってくるでしょう。
お知らせ
株式会社イシダでは、広島市・安芸郡を中心に「今売れる価格」「買いたい人がいる条件」をデータに基づいてご提案しています。
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